【中小企業向け】いま注目されている「長期インターンシップ」。そのメリットとデメリットは?
近年インターンシップは当たり前になってきており、実施する企業もかなり多くなっています。キャリタスリサーチの調査結果によると、2023年卒学生のインターンシップ参加率は90.6%。これは10年前から2倍以上になっています。企業の実施率については68.8%と10年前と比較すると約3倍です。
さらに、インターンシップに参加する前と後で、その企業への就職志望度が上がるというデータも出ています。
インターンシップの重要性については、こちらの記事もぜひ読んでみてください▼
インターンシップとは、簡単にいうと、学生が企業で就業体験を行う活動のこと。
主に[1dayインターン][短期インターン][長期インターン]の3種類あります。
コロナ禍により、授業や就活がオンラインで行われることも増えたため、学生の自由時間は増加。いまは短期よりも長期インターンシップに注目が集まっているようです。
そこで今回は長期インターンシップとはなにか、企業が実施するメリット・デメリットをまとめました。
―――長期インターンシップとは
【期間】
長期:数ヶ月~1年。最低でも1か月以上。多くの企業は3か月以上の勤務が条件になっている。毎日の場合もあるが、週に2~3日という条件の場合が多い。
1day:1日
短期:数日~2週間
【給与】
長期:一般的なアルバイトと同じように給与を支給する
1day/短期:基本給与は発生しない
【内容】
長期:実際の職場で、社員と同じように業務を行う
1day/短期:インターンシップ用プログラムを行う
―――アルバイトや短期インターンシップとは何が違う?
給料をもらいながら働くのであればアルバイトと同じでは?と思う方もいると思いますが、『学生の参加する目的』が違います。
長期インターンシップに参加する学生の目的は、業界や会社のことを知ることはもちろんですが、それだけではありません!大学でこれまで学んだことや興味ある分野のことを、就業体験を通して経験を積み、ビジネスマナーや礼儀作法などの社会人基礎力を身に付けて自分自身が成長することが目的になってきます。
一方短期インターンシップは、期間が数日間~2週間程度なので、就業体験を通してその業界のことや会社のこと、業務内容のことを学ぶことが一番の目的になります。
―――企業が長期インターンシップを実施するメリットは?
【メリット1】意欲ある優秀な学生を採用できる可能性が高まる
長期インターンシップは、自己成長したいという意欲的な学生が応募してくれます。そのような学生と出会うチャンスがあることが、大きなメリットです。
さらに、実際の就業体験を通して、その学生の取り組む姿勢や仕事をこなす能力などを見て採用することができます。履歴書と面接だけではわからない側面も知れるので、自社の雰囲気に合っているかどうかを確認でき、ミスマッチが起きることを防げます。
【メリット2】社内が活性化する
学生が会社に来ることで、社内のコミュニケーションが必要になったり、サポートが必要になったりします。また、学生に仕事の流れを説明するためのマニュアル制作をすることで、社員同士の認識も統一化され、確認などのための交流も増えるので、社内の活性化につながります。
【メリット3】人件費の削減につながる
実際の社員と同じように業務を行うので、社員が行う業務のサポートをしてもらうことができます。そうすることで、社員の作業効率が上がり、人件費削減につながります。
―――デメリットは?
【デメリット1】受け入れるための準備や人員が必要
学生を受け入れるための準備や指導、業務内容のマニュアル化など、人と時間がそれなりに必要になります。
人員不足の企業にとっては、学生を受け入れることが逆に業務効率を下げてしまう可能性も。もちろん、学生が社員と同じように業務をこなすようになれば、学生同士で指導し合うことも可能になりますが、それまでの準備を行う体制が整えられるかどうかを検討する必要はあります。
【デメリット2】優秀な学生が入社につながるとは限らない
長期インターンシップに参加する学生が、必ず入社するとは限らないため、大学卒業時にやめてしまう可能性もあります。ずっと業務を支えてくれていた学生やめてしまうので、多少は業務に支障が出るでしょう。
―――さいごに
いかがでしょうか。
自由な時間が増えた学生に注目されている「長期インターンシップ」。自社の職場環境を踏まえ、意欲的で優秀な学生と出会えるチャンスを逃さないようにしたいですね。優秀な学生が、この会社なら自己成長ができると思ってもらえるようなインターンシップにして、採用につなげましょう。
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