【気になるNEWS】トリドールHD、店舗食事代を月1万円支給。その「真の狙い」とは?
今回の【気になるNEWS】は、2026年2月に日経MJに掲載されていた、丸亀製麺などを展開するトリドールホールディングス(HD)の非常にユニークな福利厚生について、徹底解説します。
この記事、ただの「太っ腹な食事補助」の話ではありません。実は、中小企業が「選ばれる理由」を作るための採用ブランディングの極意が詰まっているのです。
1.家族の笑顔を支える「家族食堂制度」とは?
今回のニュースの主軸は、トリドールHDが導入した「家族食堂制度」です。
記事によると、その内容は、従業員本人だけでなく、中学3年生以下の子どもも対象に、グループ店舗での食事代を支援するというもの。
特筆すべきは、その具体的な補助の仕組みです。
●丸亀製麺での手厚い支援:
月単位の労働時間が一定以上の場合は子ども1人につき月1万円相当、それに満たない場合でも5,000円相当を支給。
●多ブランド展開での活用:
「天ぷらまきの」「長田本庄軒」「豚屋とん一」「やきとり屋 とりどーる」の4ブランドでも、月最大5,000円相当を支給。
●デジタルの利便性:
社員1人に1枚の専用カードを支給し、子どもの人数に合わせて金額がチャージされる仕組み。
この制度の対象は、正社員だけでなく、パートやアルバイトの方々も含まれています。彼らがなぜ、あえて「現金支給」ではなく、この「食事支援」という形を選んだのか。そこには、私たち中小企業も学ぶべき、深い戦略があるのです。
2.なぜ「現金」ではなく「食事代」なのか?
なぜ、同社は給与を1万円上げるのではなく、あえて「食事代の支給」という形をとったのでしょうか。そこには、計算し尽くされた3つの「狙い」があると考えられます。
① 「体験」を通じたロイヤリティ(愛着)の醸成
現金で1万円渡されると、それは光熱費や雑費の中に消えてしまい、感謝の記憶は薄れがちです。しかし、「家族と一緒に自社のお店で食事を楽しむ」という体験は、記憶に残ります。
「お父さん・お母さんの会社のおかげで、今日はおいしいうどんが食べられたね」という会話が食卓で生まれる。この「家族からの承認」こそが、従業員の会社に対する帰属意識を爆発的に高めるのです。
② 採用ターゲット(主婦・学生)への強力なアピール
特にパート・アルバイトの主婦(夫)層にとって、「夕飯を作る手間が省ける」「食費が浮く」というメリットは、時給が数十円高いことよりもはるかに魅力的に映ります。
また、新卒採用の学生にとっても、「家族を大切にする文化がある会社」というイメージは、入社の大きな安心材料になります。
③ インナーブランディングが「最強の広報」になる
自分の子どもが、親の働いているお店のファンになる。これほど誇らしいことはありません。従業員の家族がファンになれば、離職率は劇的に下がります。さらに、その家族が周囲に「いい会社だよ」と広めてくれる。これこそが、広告費をかけない究極の採用広報です。

3.「想い」は金額を超える。中小企業の勝ち筋
「うちは月1万円なんて出せない」という社長様、ご安心ください。大切なのは「金額」ではなく「メッセージ」です。中小企業が真似すべきポイントは2つあります。
■ステップ1:「誰を大切にしたいか」を言語化する
トリドールHDは「従業員の家族」をターゲットにしました。
皆様の会社はどうでしょうか?
「親孝行を大切にしたいから、初任給でプレゼントを買うための特別手当を出す」
「社員の健康を守りたいから、契約農家から仕入れた新鮮な野菜を毎月配る」
「子どもの成長を祝いたいから、入学式には必ず特別休暇を取らせる」
こうした「独自の想い」を言葉にし、小さな制度に落とし込むこと。それが大手には真似できない、中小企業ならではの採用ブランディングの第一歩です。
■ステップ2:その「想い」をストーリーとして発信する
どんなに良い制度があっても、伝わらなければ存在しないのと同じです。
今のZ世代の学生は、企業の「体温」を敏感に感じ取ります。
「うちはこんなに社員を想っています」というエピソードを、採用サイトやSNS、説明会でストーリーとして語ってください。その「人間味のある温かさ」こそが、学生の心を動かす最強の武器になります。
「社長が自分と自分の家族を見てくれている」という実感は、大手の制度に負けないくらい、社員の心に深く刻まれます。この「想い」こそが、中小企業が大手企業に勝てる最大のポイントなのです。
4. 最後に:10年後の「強い会社」をつくるために
今回のトリドールHDのニュースを見て、「いいな」で終わらせるのか、「よし、うちはうちなりのやり方で社員を大切にするぞ!」と立ち上がるのか。その一歩が、貴社の未来を大きく変えます。
社員を、そしてその家族を大切にする姿勢を形にすること。それが結果として、10年後、20年後も成長し続ける「強い会社」の土台となります。
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