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【気になるNEWS】3COINSは企画案にNOを言わない社風で、賞与は半期1000万円になることも!急成長企業3COINSに学ぶ、社員が輝く組織づくりの秘訣。

日経ビジネス(2025年7月22日)の記事から、急成長を遂げる雑貨店「3COINS」の強さが見えてきました。それは、社員が生き生きと働き、自由な発想を形にできる企業風土と、その成果を正当に評価し、報いる仕組みです。インフレ下の現在、価格だけでなく「顧客に驚きを提供できるか」が重要になる中、3COINSの取り組みは、中小企業の経営者や採用担当者にとっても、組織を活性化し、優秀な人財を惹きつける大きなヒントとなります。
今回はこの記事についてまとめ、「3COINS」に学ぶ、社員が輝く組織づくりの秘訣について解説します。

3COINSが毎月700~800種類の新商品を送り出せるのは、約20名のバイヤーが自由に企画を提案できる環境があるからだそう。3COINS商品部のバイヤーは「企画案も基本的に『ノー』とは言われない」と語っています。経営層は助言に徹し、現場の自主性を尊重。これにより、指でつまめるほど小さく、レトロな写真が撮れる「ミニトイカメラ」のようなユニークなヒット商品が生まれています。

中小企業では、社長や上層部の意見が強く反映されがちですが、3COINSの事例は、現場の社員が持つ顧客ニーズへの深い理解や、自由な発想こそが、新たな価値創造の源泉となることを示しています。社員のアイデアを積極的に吸い上げ、形にする仕組みを考えることは、企業の競争力強化に直結するでしょう。

3COINSを運営するパルグループホールディングス(GHD)の「拝啓社長殿」「拝啓事業部長殿」という提案制度も自由な気風を象徴しています。これは、アルバイトを含む全社員が年2回、社長や事業部長に直接アイデアを提案できる制度で、創業者が現場の意見を取り入れるために始めました。

SNSを使った販促活動でも、社員に大きな裁量を与えています。一般的に企業はSNSの「炎上」リスクを恐れて発信を制限しがちですが、パルGHDでは最低限の研修後、運用は原則社員に任せています。

これらの事例は、社員の主体性を引き出す具体的な仕組みがいかに重要かを示しています。社員が「自分たちの会社を良くしたい」「自分たちの手でヒット商品を生み出したい」と思えるような環境づくりが、組織全体のパフォーマンス向上につながります。

3COINSの成功を語る上で欠かせないのが、成果に対する徹底した評価と報酬です。記事によると、商品企画やSNSでの発信で成果を上げれば、半期で最大数百万〜1000万円もの賞与が支給されることもあるといいます。パルの小路社長は「うちはいわゆる『べた平等』ではなく、『働きに応じて平等』だ。加点主義でどんどん昇給・昇進していくので、社員が自主性を出しやすい」と語っています。

ただ、任された責任の重さに応じて成果は厳しく問われ、同じポジションでも給与総額に差が開くこともあります。しかし、社員からは「がんばった分だけ目に見える形で返ってくるので、やりがいは大きい」という声が聞かれています。透明性のある評価基準と、それに見合った報酬が、社員のモチベーションを最大限に引き出しているのです。

中小企業においては、資金力に限りがある場合も多いですが、限られたリソースの中でいかに社員のモチベーションを高めるかが、人財定着と生産性向上の鍵となります。3COINSのように、金銭的な報酬だけでなく、昇進や新たな挑戦の機会を与えるなど、多様な形で社員の努力を報いる仕組みを検討してみてはいかがでしょうか。

人財不足が叫ばれる現代において、優秀な人財を惹きつけ、定着させるためには、給与だけでなく、「この会社で働きたい」と思える魅力的な組織づくりが不可欠です。3COINSの事例からヒントを得て、貴社の「社員が輝く組織」を実現するための一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

貴社では、社員のアイデアをどのように引き出し、評価していますか? ぜひ、この機会に社内制度を見直してみてはいかがでしょうか。

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